【ニュース】横須賀石炭火力の試運転に住民たちが抗議声明


横須賀では、JERAが建設している石炭火力発電所の試運転がはじまりました。横須賀火力発電所の運転・保守を担うJERAパワー横須賀合同会社のホームページにアップされているJERA横須賀ジャーナル7月号によれば、「1号微粉炭機(よく燃焼するように石炭を粉砕する設備)の試運転を開始しました」とあります。また、近隣住民には自治会を通じて「蒸気排出作業」があることが通知されており、不安を抱いている住民たちから、横須賀火力発電所建設を考える会に対しても相談の問い合わせが寄せられました。

 現在、温室効果ガスの排出によって地球温暖化が加速し、この夏は、日本で記録的な暑さとなっている他にも、欧州では40℃を超える猛暑で数百人に上る人が熱中症で亡くなり、山火事が各地で発生しています。またアフリカでは干ばつがひどく、1400万人の人が飢餓で苦しんでいる状況にあります。世界的にも深刻な気候危機による甚大な被害が次々と報告されているさなか、日本ではいまだに石炭火力発電所の建設・運転開始準備が進んでいます。その中のひとつとして、JERAは横須賀石炭火力の営業運転に向けて淡々と作業を進めており、気候危機への影響を懸念する多くの人たちは、怒りを持って中止を求めています。

 横須賀火力発電所建設を考える会は、7月15日に、「大気汚染、気候変動への影響を顧みず、新たな石炭火力発電所を稼働させようとするJERAに対して抗議するとともに、2030年までのできるかぎり早期に石炭火力事業から撤退することを強く求めます」とした抗議声明を発表しました。また、8月1日には、毎月行っている横須賀火力前でのスタンディングアクションも猛暑の中行われ、抗議の声を伝えています。

 しかし、これらに対して事業者側からはなんの反応もなく、工事は続いています。横須賀火力発電所建設を考える会および地域住民は、抗議の署名、アクションなどを継続していくとしています。

参考情報

【横須賀】JERA石炭火力発電所の本格的試運転開始に抗議する声明~改めて横須賀石炭火力発電所建設中止、稼働断念を求める~

【署名活動】「横須賀火力発電所建設問題を考える会」による署名募集中
「横須賀の石炭火力発電所建設計画の中止を求める署名 ~今、子どもたちに、よりよい環境を残すために」(署名PDF)