【ニュース】温室効果ガス排出の実態ー2018年度排出の多い発電所リスト


日本国内には160を超える石炭火力発電所が稼働しており、大量の温室効果ガスを排出しています。気候変動の悪化を食い止めるには、この温室効果ガス(GHG)の削減が求められているので、実際にどのぐらいのGHGが排出されているかを把握する必要があります。

気候ネットワークは今年6月、この時点で入手可能な2018年度の大口排出事業者の温室効果ガス排出量を収集・分析し、その結果を公表しました。そのレポートによって、2018年度の日本の温室効果ガス排出量の50%を135の事業所が排出していることが明らかにされました。また、火力発電所の排出量が日本の排出の約3分の1を占め、その半分(日本全体の排出の17%)が37の石炭火力発電所から排出されたことも報告されています。

■ 日本の石炭火力発電所のGHG排出量

日本のGHG排出量を事業別に分けると、発電事業からの排出が約3割を占めています。さらに発電所の内訳を見ると、石炭火力の排出が半分以上を占めていることが明らかです。そして、これらの排出量の大半は排出量100万t-CO2以上の37の石炭火力発電所によるものでした。

■ 石炭火力発電所からの排出量

2018年度の日本の発電電力量の約8割(77%)は火力発電によって発電されたもので、そのうちの石炭火力の割合は約3割(31.6%)でした。以下の表は、2018年度の火力発電所の排出量の大きい順に並べたものですが、石炭火力発電所の排出規模が非常に大きいことがわかります。

<GHG排出量の大きな火力発電所 TOP20>

これは2018年度の排出分析ですが、その後、石炭火力ゼロ目標に向けた排出削減や排出規制の強化、カーボンプライシングの導入は行われていませんので、実質的な排出量はそれほど大きく変わっていないと見越されます。2050年ネットゼロ(二酸化炭素排出実質ゼロ)、石炭火力発電所のフェーズアウトに向けて、早急な対策が求められます。

参照:

  • 気候ネットワーク【プレスリリース】日本の温室効果ガス排出の実態 温室効果ガス排出量算定・報告・公表制度による 2018年度データ分析(2022/6/13)(リンク
  • 国立環境研究所 日本国温室効果ガスインベントリ報告書(NIR)(リンク