4月11日、公益財団法人 自然エネルギー財団が、「2035年エネルギーミックスへの提案(第1版):自然エネルギーによる電力脱炭素化を目指して」を公表しました。
この報告書は、IPCCが2035年までにCO2を65%削減することを世界に呼びかけた第6次報告書(AR6)の公表以降、2035年に電力の80%以上を自然エネルギーで供給することを、日本で初めて提起し、その可能性と課題を明らかにしたものです。
2035年までにCO2排出を65%削減するには、電力だけでなく、すべてのエネルギー源の脱炭素化、エネルギー効率化の徹底が必要です。そのためにも、まずは化石燃料の使用を削減していくことが必須ですが、この報告書には、電力の80%を自然エネルギーで供給すれば、発電に必要な化石燃料費を8割削減し、年間4兆円を軽減できると記されています。
先日のG7気候・エネルギー・環境相会合では、「排出削減策が取られていない化石燃料使用の段階的廃止を加速させる」が合意されました。日本では、いまだに2035年に関する議論が進んでいませんが、この報告書の内容も踏まえ、早急にエネルギー戦略の見直し、気候変動対策を進めておくことが求められています。
目次
第1章 二つの危機の克服をめざすエネルギー転換の加速
第2章 太陽光発電の導入可能性
第3章 風力発電の導入可能性
第4章 非変動型自然エネルギーの導入可能性
第1節 バイオエネルギー発電の導入可能性
第2節 水力発電の導入可能性
第3節 地熱発電の導入可能性
第5章 2035年の電源構成
第1節 2035年の電力需要の見通し
第2節 各電源の供給可能量の見通し
第3節 脱炭素化電力ミックスの姿
第6章 脱炭素化電力ミックス実現への提案
終わりに
(補論)脱炭素電源のコスト比較
レポートのダウンロードはこちらから
2035年エネルギーミックスへの提案(第1版)自然エネルギーによる電力脱炭素化を目指して(自然エネルギー財団へのリンク)
作成・発行:公益財団法人 自然エネルギー財団
発行:2023年4月11日