【レポート】「水素・アンモニア発電の課題」発表


2021年10月27日、気候ネットワークが、水素・アンモニアを利用した発電についてまとめたポジションペーパー『水素・アンモニア発電の課題:化石燃料採掘を拡大させ、石炭・LNG 火力を温存させる選択肢』を発表しました。

パリ協定の下、各国が温室効果ガスの排出削減目標を掲げる中、日本も「2050年カーボンニュートラル」を表明しました。問題は、カーボンニュートラルに向けた道筋とそのための策です。日本は、2050年に向けた具体的な計画を設定していない上、新たな技術(イノベーション)を導入することで二酸化炭素(CO2)排出の大きな火力発電、特に石炭火力発電を維持しようとしています。既に、水素・アンモニアを燃料として利用する技術への研究開発に多額の補助を行っており、手始めに石炭やガスとの混焼によって、ゆくゆくは水素・アンモニアの専焼によってCO2排出の削減を目指すとしています。しかし、水素・アンモニアのほとんどは、東南アジアや北米、ロシア、オーストラリアなどで天然ガスや石炭(褐炭)から製造されているのが現状であり、その利用を促進することは脱石炭に向かう上での回り道となってしまいます。
このポジションペーパーでは、水素・アンモニアの火力発電の位置づけ、それらの利用を後押しする政策、課題についてまとめています。

ポジションペーパーから見えること

  • 火力発電事業における水素・アンモニアの位置づけ
  • 水素・アンモニア火力発電を後押しする政策とは
  • どんな企業が水素・アンモニア火力発電を進めているのか
  • 水素・アンモニアを火力発電に利用する問題
  • 水素・アンモニアの製造は環境にいいのか
  • 水素・アンモニアを石炭火力に混ぜて燃せば本当にCO2排出削減になるのか
  • 水素・アンモニアの発電への利用は、エネルギーのコストを下げられるのか
  • 水素・アンモニアを発電に利用することは本来進めるべき脱石炭につながるのか

 

レポートのダウンロードはこちらから

水素・アンモニア発電の課題 化石燃料採掘を拡大させ、石炭・LNG火力を温存させる選択肢(PDF
気候ネットワーク掲載ページ:【ポジションペーパー】「水素・アンモニア発電の課題:化石燃料採掘を拡大させ、石炭・L N G 火力を温存させる選択肢」(Link

 

作成・発行:気候ネットワーク
発行:2021年10月27日