【レポート】世界経済フォーラム、2024年のエネルギー転換指数(ETI)を発表


2024年6月19日、世界経済フォーラム(WEF)が、2024年のエネルギー転換指数(ETI)を発表しました。

ETIとは、一貫した指標データが入手可能な国のエネルギー転換状況につき、エネルギーシステムのパフォーマンスと移行準備の観点に基づく46の指標に基づいて評価したものです。対象となった120ヶ国のうち、首位はスウェーデンで、日本は26位でした。WEFは、エネルギー効率やクリーンエネルギー導入が進み、より公平で安全・持続可能なエネルギーシステムへの転換は進行しているものの、その勢いが鈍化していると指摘しています。

2024年のランキングでは、1位スウェーデンと2位デンマーク、3位フィンランドと続き、トップ10も欧州諸国が占めていますが、先進国と開発途上国の間の総合的なETIスコアの差は縮まってきていることも示されました。とはいえ、ETIのグローバル平均スコアが過去最高を記録したにもかかわらず、近年のエネルギー価格の高騰がエネルギーの公平性に影響を及ぼしていることもあり、83%の国がエネルギーシステム・パフォーマンスの主要指標(安全性、公平性、持続可能性)のうち1つ以上で前年より後退していました。

日本は、再エネ比率が2割強にとどまっていたことや、二酸化炭素(CO2)排出の主要排出源である石炭火力が発電に占める割合が多いことを理由に、26位にとどまる結果となっています。

本レポートは、「2050 年までにネットゼロを達成し、地球温暖化を 1.5℃以下に抑えるという目標に対して、世界は依然として軌道から外れている」として、公平で安全かつ持続可能なエネルギーの未来に向けた転換のモメンタムを取り戻すためには、早々に大胆な行動を起こすことを求めています。

関連情報

Press Release:Energy Transition Momentum Slowing amid Rising Global Volatility, New Report Finds
日本語PR:<報告書発表> 世界的なボラティリティ上昇の中、 エネルギー転換のモメンタムは鈍化していることが新たに判明
日本語リリース(PDF

レポートのダウンロード:Fostering Effective Energy Transition 2024(リンク

作成・発行:世界経済フォーラム(WEF)
発行:2024年6 月19日