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中国電力、一度は見送ったはずなのになぜ?-三隅石炭発電所2号機の建設計画を公表

2015.03.26

shimane_map中国電力は、2月27日、島根県・浜田市の三隅発電所に2号機を建設する「変更」計画を公表しました。
これは、1年ほど前の同社の「平成26年度 経営計画の概要」では、10年スパンの遠い先の計画であったもの。
ここへきて「現実的な」ものとなって浮上したのです。
同日、島根県も知事見解を発表してこれを支持する意向を発表し、3月13日には県・浜田市ともに計画変更を了承しました。

変更計画では、出力を 100万kW(変更前:40万kW )と大きく拡大し、超々臨界圧発電方式(USC)を採用、着工時期を2018年11月(平成2024年度以降から変更)、また、運転開始時期を2022年11月 (2027年度以降から変更)と前倒ししています。

実は、これを予兆する一つの動きが昨年秋にありました。
2014年10月に関西電力が入札を行った際、中国電力が応札しようとしたらしいのです。

同年10月10日付の中国新聞によれば、2027年度以降としていた完成を21~23年度に早め、
出力を当初の40万キロワットから100万キロワットに引き上げたい考え。
中電は「新設火力の供給先は他電力の管内を想定している」とされていました。
ところがその約1か月後、同じ中国新聞の11月27日付の記事は、
「関電応札 見送り発表 中電、地元向け供給強化」と伝えています。
この背景には、島根原発の再稼働との関連(地元の保守勢力からは、原発再稼働が先だという声もあったらしい)や、
地元以外への送電することに対する様々な意見が関連しているとされています。

一度見送ったはずのこの計画、中国電力は今の時期になぜまたこんな大出力で実行しようとするのでしょうか。
100万kWの発電所は稼働率80%で、年間約70億kWhの発電電力量となります。
これから先を考えると、中国電力の管内でそれほど大きく電力需要が増えるとは想定しづらいところです。
一度は見送ったものの、石炭火力の猛烈な建設計画の波に乗って、他地区への売電を考えてのことなのでしょうか。

しかも中国電力の苅田社長は、この計画は経年火力の代替であるとしているにも関わらず
廃止する火力は未定だと説明しています。
さらにこの計画によって「極端にCO2が増えることがないよう配慮したい」とコメントしていますが、そんなことは可能でしょうか?

ここでもまた、将来に禍根を残すプロジェクトが一つ増えてしまいかねない状況となってしまいました。

 

リンク:

・電気新聞:「中国電力三隅2号、地元が了承-苅田社長『期待に応えたい』」(2015/3/16)

・中国電力:「三隅発電所2号機建設計画の変更に関する申し入れについて」(2015/2/27)

・島根県知事コメント:「中国電力(株)からの三隅発電所2号機の建設計画変更の申し入れ」(2015/2/27)

・中国電力:「平成26年度 経営計画の概要」(2014/3/27)

・中国新聞:「三隅火力増設で原発疑問の声も 島根知事が見解」(2014/10/10)

・中国新聞:「関電応札 見送り発表 中電、地元向け供給強化」(2014/11/27)