グローバル石炭発電所トラッカーのデータベースを基に各国の石炭火力発電所の計画状況をまとめた『活況と不況』の2021年版が発表されました。
本報告書は、グローバルエナジーモニター、シエラクラブ、エネルギー・クリーンエアー研究センター(CREA)、気候リスク・ホライズンズ、グリーンID、およびEkosfeによる執筆・編集となっています。世界の発電所の状況を分析した結果、2020年の中国における新規の石炭火力発電所建設計画の急増が、諸外国における石炭火力発電プロジェクトからの撤退を相殺してしまっている現状が明らかとなりました。
本報告書に記載された日本関連の石炭状況は以下となっています。
- 2020年に建設された石炭火力の発電量は中国、インドに次ぐ規模
- 石炭火力関連事業へのファイナンス確保が難しくなってる(三菱のビンタン3からの撤退)
- OECD諸国の中で2030年に石炭火力を多数保有する国々は、アメリカ、トルコ、日本、韓国、ポーランド、ドイツ、オーストラリアだった。中でもトルコと日本には相当数の計画が存在している。
- 日本の18の金融機関が石炭火力に対する投融資に何等かの制限をかけており、この数は増加傾向にある
- JBIC前田総裁も海外石炭はもうやらないと表明をした(ブンアン2を最後にとなっている)
- 日本は国外のブンアン2(ベトナム)、インドラマユ(インドネシア)、マタバリ(バングラデシュ)への支援を継続している
他、詳細は報告書(日本語あり)をご参照ください。
その他の参考情報:
Global Coal Plant Tracker データはこちら.
Global Coal Plant Tracker データの分手記手法については こちら(英語)
レポート:
活況と不況 2021:世界の石炭火力発電所の計画の追跡(日本語PDF)
Boom and Bust 2021: Tracking The Global Coal Plant Pipeline(英文リリース)
作成・発行:Global Energy Monitorほか
発行:2021年4月6日