行動を起こせば、持続可能で石炭のない豊かな未来は実現できる


マクティア マリコ

一般社団法人Social Innovation Japan 代表理事・共同創設者 mymizu 共同創設者

気候危機からプラごみ問題まで、私たちが現在直面している地球規模の課題は、大量生産や大量消費など、私たち人間がたった数世代にわたって「当たり前」にしてきた行動の結果として現れています。地球は悲鳴を上げています。そしてこれらの危機は環境や次世代の問題にとどまらず、私たちが今生きている現在にも既に大きな影響を与えています。

プラごみだらけの海岸や「異常」ではなくなってきた「異常気象」など、様々な問題が目の前に現れていることに、多くの人々が気づいています。しかし、このような壮大な課題にどうアプローチしていいかわからないという人も多いでしょう。また、無力に感じる人も少なくないでしょう。

私もその一人でした。

しかし、今では私たち一人ひとりの力が結集すれば、企業や国、そして人間社会の「当たり前」まで変われることを実際に経験し、その変化を促進するために活動しています。

化石燃料や使い捨てプラスチックなどの使用は、まだ多くの人に「当たり前」と思われているかもしれませんが、これらの貴重な「資源」の使い方は私たちの行動次第で変えることができます。例えば、再生エネルギーが化石燃料によるエネルギーより安くなったりしているように、既に大きな変化が起きています。しかし、変化のスピードはまだまだ遅いです。

マイボトルに給水することや、家の電気を再生可能エネルギーに切り替えることなど、第一歩として取れるアクションは個人によって異なるかもしれませんが、まずはできることから行動を起こし、そこから新たな学びを得て次のステップに進むことは、誰にでもできることです。

「当たり前」を変えることは簡単ではありませんが、一人ひとりが一緒になってポジティブな変化を目指す行動を起こせば、持続可能で石炭のない豊かな未来が実現できると信じています。


プロフィール

ロンドン大学卒業後、中日新聞社ロンドン支局に務め、2014年に駐日英国大使館の国際通商部に勤務。2017年よりフリーランスとして社会的企業でプロボノやコンサルティングの仕事を受け始め、日本において世の中の深刻な課題に取り組む人やビジネスを増やすため、同年一般社団法人Social Innovation Japan を立ち上げ、現在その運営やサスティナビリティ関連プロジェクトを総括する。その一環として、ペットボトルの削減やサーキュラーエコノミーの実現をミッションにした、日本初無料給水アプリ「mymizu」を立ち上げ、数多くの有名ブランドや自治体とのコラボレーションも実施。Forbes JAPAN 2020年10月号に、「セルフメイドウーマン」として取り上げられ、2020年より世界経済フォーラム 「Global Future Council on Japan」のカウンシルメンバーに就任。

Business Insider Japanの「Beyond Millennials」アワードやiF World Design Guide Social Impact Prizeなど、国内外で数多くの賞を受賞。FORBESや日経BP、BBC、VOGUEなどのメディアで取り上げられる。