2021年3月2日、京都市が「脱石炭連国際連盟(PPCA: Powering Past Coal Alliance)」に加盟したことが発表されました。日本からは初めての登録です。
PPCAは、英国とカナダが主導する石炭火力発電からの脱却を目指す国際的なプラットフォームです。政府や民間団体からなる政府主導の自主的な連盟であり、現在、京都市を含む新規加盟10団体を含め、36政府、36地方自治体、50の企業・団体が加盟しています。
京都市は、3月2日深夜にオンラインで開催されたPPCA主催の「グローバルサミット2021」にて、日本の地方自治体として初めて、PPCAへの加盟を宣言しました。京都市長が、このハイレベル会議のビデオメッセージで、石炭を含めた化石燃料のフェーズアウトと再生可能エネルギーへの移行に向けた流れを強化するためにPPCAへの加盟を決断したと表明したのです。京都市のPPCA参加は、次世代を担う若者からも要請*されていたことでした。
出典:High-level Plenary: Online / Tuesday, 2 March 2021 — 16:00 to 18:00 (GMT) https://www.poweringpastcoal.org/summit-2021/high-level-plenary
京都市に石炭火力発電所はありませんが、PPCAが石炭火力のフェーズアウトを約束し、二酸化炭素回収貯留技術(CCS)のない新規建設は止めることをコミットすることを謳っていることから、京都市は日本で初めて石炭火力発電所の段階的廃止(フェーズアウト)方針を宣言したこととなります。
パリ協定の目標と整合するには、2030年までの石炭火力の段階的廃止が必要です。さて、京都に続くPPCA加盟自治体はどこになるでしょう。自分の自治体にも脱石炭の加速、PPCAへの加盟を働きかけてみませんか?
*2019年5月24日、Fridays for Future Kyotoが京都市長宛てに温室効果ガスゼロへの具体化に向けて求める提言書を提出。その中で、日本の気候政策への国際的評価が低い要因として、石炭火力発電所を国内外で推進する姿勢に国内外で批判の声があることに触れ、具体的な行動として脱石炭を宣言することを求めていた。
参考情報
京都市情報館 【広報資料】日本初!「脱石炭連盟(The Powering Past Coal Alliance)」への加盟について(リンク)