【レポート】「日本の水素戦略の再検討:『水素社会』の幻想を超えて」を発表


2022年9月9日、自然エネルギー財団が報告書「日本の水素戦略の再検討:『水素社会』の幻想を超えて」を発表しました。

化石燃料からの脱却を目指す動きが強まる中、水素利用への期待が高まっています。世界では、脱炭素化が難しい分野、あるいは限定的な用途で水素を活用することが共通認識となっていますが、日本は「あらゆる分野」での水素の利活用、特にエネルギー部門における燃料としての水素の利用を推し進めています。一方、グリーン水素の生産においては遅れを取っているのが現状です。
本報告書では、水素の利用と生産に関する世界の動向、各国の水素戦略、さらに日本政府の水素戦略の問題点を明らかにするとともに、再構築に必要な論点が提起されています。

<目次>

はじめに
第1章 脱炭素化への水素の役割―「水素社会」の幻想を捨てる
1 水素の用途の優先度
2 建築部門
3 産業・運輸部門
4 発電部門
第2章 席巻するグリーン水素
1 グリーン水素のコスト低下
2 エネルギー危機がグリーン水素の競争力を高める
第3章 世界の水素戦略の動向―欧州を中心に
1 EUの水素戦略
2 ドイツの水素戦略
3 中国の水素戦略
4 その他の国でのグリーン水素開発の動向
5 厳しくなる世界のブルー水素排出基準
第4章 日本の水素戦略の問題点と再構築の方向
1 優先度の低い用途の選択
2 化石燃料由来のグレー水素・ブルー水素の優先
3 国産グリーン水素生産の大きな遅れ
4 水素戦略の再構築に向けた論点
おわりに
(参考資料)
1 水素の種類による色分けとCO2排出
2 水素のコスト構造
3 水素の量の表現について
4 「表2 水電解装置の主な企業と開発状況」に関する各社公開情報

報告書のダウンロードはこちらから

「日本の水素戦略の再検討:『水素社会』の幻想を超えて」(自然エネルギー財団サイトへのリンク報告書PDF

作成・発行:公益財団法人 自然エネルギー財団
発行:2022年9月9日