JFE スチール&中国電力、蘇我石炭火力発電所計画を中止に 〜石炭火力計画の中止を歓迎する。残る計画は34 基に~


JFEスチール&中国電力、蘇我石炭火力発電所計画を中止に
~石炭火力計画の中止を歓迎する。残る計画は34基に~

12月27日、中国電力株式会社並びにJFEスチール株式会社は、千葉市蘇我地区で計画していた「(仮称)蘇我火力発電所建設計画」を中止し、天然ガス火力発電所共同開発の事業実現性検討に着手することを発表しました。中止の理由について、「本計画は十分な事業性が見込めない」とホームページ上で公表しており、この判断により年間642万t以上におよぶと推計される温室効果ガスの排出が回避されたことになります。

この計画は、107万kWの石炭火力発電所を千葉市蘇我地区に建設する計画でした。2024年の運転開始を目指し、2016年より環境アセスメント手続きが進んできましたが、周辺住民による建設反対の運動が行われてきました。計画地周辺は、大気汚染公害に悩まされてきた地域で、現在も製鉄所からの粉塵などに悩まされており、地元住民からは大気環境への悪影響が大きい石炭火力発電所を建設する計画に対する懸念の声が多数あがっていたのです。2017年4月には、地元住民が中心となって「蘇我石炭火力発電所計画を考える会」が発足され、同じく東京湾に建設が予定されている石炭火力発電所への懸念を表明している「石炭火力を考える東京湾の会」や環境NGOなどと連携し、周辺住民への呼び掛けや事業者へ計画中止を求める要望の送付、意見交換など、活発な運動を展開してきました。

2017年、環境アセスの配慮書手続きへの環境大臣意見において、「再検討」という厳しい意見が送付されたにもかかわらず、2018年1月に事業者は環境影響評価方法書の手続きに進めており、住民からの反対の声が高まってきていたところ、今回の計画中止の発表となったことには住民グループも歓迎の意を示しています。しかし、事業者が石炭火力発電所の建設は中止としたものの、天然ガスへの転換の検討を開始すると発表したことを受け、地元住民の声を真摯に受け止め、周辺環境の改善への取り組みや再生可能エネルギーの導入の検討を行うこと、これらの計画・建設中のものについても、脱炭素時代において賢明な判断を求めるプレスリリースを発表しました。

蘇我石炭火力発電所計画を考える会・石炭火力を考える東京湾の会・気候ネットワークの連名によるプレスリリースは、以下よりご覧いただけます。

【プレスリリース】JFE スチール&中国電力、蘇我石炭火力発電所計画を中止に 〜石炭火力計画の中止を歓迎する。残る計画は34 基に~(2018/12/27)(リンク

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本件のお問い合わせ先

蘇我石炭火力発電所計画を考える会
TEL:090-7941-7655 URL:https://nocoal-tokyobay.net/soga/

特定非営利活動法人 気候ネットワーク東京事務所
TEL:03-3263-9210 URL:https://sekitan.jp Email:tokyo@kikonet.org