9月25日、関西電力と伊藤忠商事の子会社が共同で仙台市に石炭火力発電所を計画中と、メディア各社が報じました。
報道によれば、計画されている石炭火力発電所は11.2万kWで、
2015年秋に着工、2017年秋に運転を開始する予定。
発電した電力は、関電は首都圏を含む東日本の企業や家庭に、
伊藤忠は企業向けに販売する計画だと見られています。
26日の定例記者会見で関西電力の八木誠社長は、
電力の供給先などについては営業戦略上の理由から回答しなかったものの、
「そういった方向性が出ている」と計画があることを実質認めています。
運転開始まで約3年と短期間に計画が進むのは、設備容量が小さく、環境アセスメントの対象外であるためです。
環境影響評価法によって、15万kW以上の火力発電所を建てるときには必ず環境アセスメントが必要となり、
11.25万~15万kWの場合は事業ごとに個別に判断されます。
今回計画されている発電所は、この規模をぎりぎり下回るもの。
アセスすり抜けをねらった意図的なものと勘ぐりたくなります。
これでは、環境にどんな影響が出るのか市民に知らされることもないまま、 あっという間に発電所が建てられてしまいます。
小さくても石炭は石炭。
CO2を大量に排出し、気候変動に悪影響を及ぼすことに変わりはなく、
これから新しく建設すべき発電所ではありません。
関西電力と伊藤忠商事は、この計画を撤回するべきです。
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■関電が仙台に火力発電所 域外に初、首都圏へ攻勢 17年秋運転目指す(2014/9/25、日本経済新聞)