11月1日、第17回火力発電所問題全国交流集会が神戸市内で開催され、神戸製鋼の高炉跡地に新規建設が予定されている「神鋼石炭火力発電所」の建設反対運動がスタートしました。反対運動の中心となるのは、神戸市内にある石炭火力発電所問題を考える市民ネットワーク(代表:森岡芳雄)で、長年にわたって石炭火力発電所に関する問題提起や反対運動をおこない、環境を破壊する石炭火力発電所の建設計画を止めるための活動をしてきた団体です。
神鋼石炭火発の新設計画の経緯
神戸製鋼では、住宅地にほど近い神戸製鉄所(神戸市灘区)の1・2号高炉の跡地をつかって2002年に石炭火力発電所1号機を稼動、2年後の2004年には2号機の運転を開始し、計140万kWで関電に供給してきました。
そして、昨年5月、3号高炉休止を発表し、その跡地利用として石炭火力発電所(140万kW)の建設計画していることが報じられました。この秋から関西電力が合計出力150万㎾を想定した入札を開始しており、そこに応募すると発表しています。関西電力の入札では、来年2月に落札者が決定する見込みで、神鋼石炭火発が最有力候補と言われています。
住民の不信感高まる!
石炭火力発電所問題を考える市民ネットワークは、建設計画の報道があった昨年5月以来、県環境影響審査室対話交渉、神戸市との交渉、神戸製鋼との交渉などを行ない、情報収集など行なってきました。そもそも、現在稼動している神戸製鋼の火力発電所自体、当初の計画でCO2排出量を実際(700万トン以上)よりも少なく見積もって建設を推進したり(当初計画では250万トン)、重金属など微量物質排出の危険性に対して最新の環境設備で排出しないとしていながら、稼働後の追求で水銀が排出されていることが明らかになるなど、住民の不信感が高まっているのです。
そして今回も、神鋼火発の新規建設計画が着々と進められている現状にストップをかけるため、今回「反対運動」を立ち上げ、集会でも「集会アピール」をとりまとめました。今後、請願・陳情(請願書成案)なども実施していきます。「Don’t Go Back to the 石炭」でも、引き続き、現地の運動についてレポートしていきたいと思います!
連絡先
石炭火力発電所問題を考える市民ネットワーク (TEL 078-335-3770)
関連リンク
石炭火力発電所建設・入札・廃止予定リスト(2014/11/07 気候ネットワーク調べ)