【ご案内】Climate Analyticsが新レポート発表、日本は石炭火力のフェーズアウトを


2018年5月29日、自然エネルギー財団が主催するイベントにおいて、ドイツの民間研究機関であるクライメート・アナリティクス(Climate Analytics)は、石炭火力の推進する日本をターゲットにした新しいレポート「パリ協定に基づく日本の石炭火力のフェーズアウト-政策決定者と投資家への示唆」を発表しました。

同団体はこれまでも科学に基づいた研究を通じ、気候政策に様々な解決策を提案してきており、2017年のCOP23のときに発足した石炭火力からのフェーズアウトを目指す脱石炭連盟(Powering Past Coal Alliance)への根拠も提示しました。

この新レポートでは、パリ協定の1.5~2℃未満の気温目標の達成のためには、世界中で石炭火力からの排出を2050年までにゼロにしなくてはならず、そのためには日本を含むOECD諸国は2030年には炭素排出をゼロにしなくてはならないと指摘しています。それが最も費用対効果の高い排出削減方法であるからです。自然エネルギー財団のイベントでは、IPCC1.5℃に関する新レポートにおいて、13のシナリオのうち11シナリオで、CCSなしの石炭火力は2050年までにフェーズアウトされると結論付けられる予定だということも報告されました。そして、シナリオ分析の結果、日本の石炭火力は多すぎ、現在ある新規の発電所の計画はもちろん、既存の石炭火力発電所も早期にフェーズアウトしなければならないと提起しています。また、再生可能エネルギーが安価になる見込みの中、石炭火力への投資にはリスクがあることも指摘されています。石炭火力フェーズアウトを進める政策アプローチとしては、規制的なアプローチこそが円滑な移行を可能にする、と明確に示されています。

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「パリ協定に基づく日本の石炭火力フェーズアウト-政策決定者と投資家への示唆」(日本語
「パリ協定に基づく日本の石炭火力フェーズアウト-政策決定者と投資家への示唆」(概要版 日本語

“Science Based Coal Phase-out Timeline for Japan- Implications for policy makers and investors”(英語
“Science Based Coal Phase-out Timeline for Japan- Implications for policy makers and investors”(概要版 英語