【ニュース】JCIからのメッセージ:いまこそ再生可能エネルギーの導入加速を


6月3日に、気候変動イニシアティブ(JCI)* が、日本政府へのメッセージ「いまこそ再生可能エネルギーの導入加速を:エネルギー危機の中でも気候変動対策の強化を求める」を公表しました。このメッセージには、300団体(企業212、自治体16、団体・NGO等72:6月17日更新)が賛同し、名を連ねています。

これは、政府が策定を進めている「クリーンエネルギー戦略」の中心に、風力発電、太陽光発電などの再生可能エネルギー開発の促進を据え、2030年に40%~50%の再生可能エネルギーの導入を可能とすることを求めるものです。

4月に発表された IPCC 第3作業部会の第6次評価報告書には、COP26で合意された 1.5℃目標を達成するためには、遅くとも2025年までに温室効果ガスの排出をピークアウトさせ、2030年までに43%削減(2019年比)することが不可欠と記されています。ところが、日本の2030年度の電源構成(エネルギーミックス)では、再生可能エネルギーが36~38%程度となっています(補足:対する化石燃料は、LNG火力20%程度、石炭火力19%程度、石油火力2%程度と計41%を占めています)。資源エネルギー庁によると、2019年度の日本の再エネ電力の比率は18%ですので、倍増を目指すものではありますがまだ不十分です。一方、欧州の電力供給に占める再生可能エネルギーの割合は既に40%を超えていますが、ウクライナ危機下において、エネルギーの自立を高めるべく、2030年までにEU内のロシア産化石燃料への依存を解消し、より持続可能なエネルギーへの転換を促進する取り組み(REPowerEU)を進めています。急速な再生可能エネルギーへの転換に向けた動きがかつてないほど強まっているのです。

こうした動きを踏まえ、日本政府に対し、再生可能エネルギー拡大を一層強力に推し進めることを求めるこのメッセージには、企業、自治体などを含む多くの賛同を得ています。

 

<公表>JCIから日本政府へのメッセージ、賛同団体一覧

いまこそ再生可能エネルギーの導入加速を
エネルギー危機の中でも気候変動対策の強化を求める
https://japanclimate.org/news-topics/jci-message-re-release/

 

*気候変動イニシアティブ(Japan  Climate  Initiative:JCI)は、パリ協定の実現に向け、気候変動対策に自ら積極的に取り組む日本の企業や自治体、NPO/NGOなどが参加する非政府アクターのネットワークです。