【ニュース】世界気候アクション0923が開催


 9月23日は、Fridays For Future Japanが主催する世界気候アクションの日でした。各地ではFridays For Futureの若者を中心にマーチやスタンディングなど34ものイベントが企画され、150以上の賛同団体が参加しました。

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Fridays For Futureは、スウェーデンの環境活動家グレタ・トゥーンベリがスウェーデンの国会前で気候変動対策を求めるための座りこみから始まった、世界的な若者のムーブメントです。今や世界中に広まっています。

Fridays For Futureは、数か月に一度「グローバル気候マーチ」を世界同時で行っていましたが、コロナ禍で活動が制限されるようになり、日本では「世界気候アクション」として各地のFridays For Futureがそれぞれアクションを企画していました。それでも、今年の3月25日には「#気候危機 みんなで動けば怖くない」というスローガンのもと、全国が一斉にアクションを実施しました。 

#気候危機はいのちの問題

ウクライナ侵攻に端を発するエネルギー危機や、岸田首相の原発の再稼働や新増設に関する発言、火力発電所の延命策が含まれるグリーントランスフォーメーションなど、この半年でエネルギーをめぐる状況は大きく変わりました。また、昨年のCOP26では、「決定的に重要な十年」への対策として2030年の国別削減目標を強化して再提出することが求められているにもかかわらず、政府が今の「2030年温室効果ガス削減目標46%」を更新する気配がありません。

一方で、この夏国内では台風・豪雨や高温などによる被害、海外に目を向ければパキスタンの洪水やヨーロッパでの熱波や渇水、アメリカでの山火事など、気候変動の影響は目に見えて甚大になってきています。

こうした状況下で、いま一層の気候変動対策の強化を求めるべく、「#気候危機はいのちの問題」をスローガンにアクションが実行されました。気候危機が低所得者層や、ジェンダー上や人種上などの社会のマイノリティに与える影響は高所得者やマジョリティよりも大きいことがわかっています。このような不平等に意識を向けるためにも、今回のスローガンは、「気候危機」以外への関心が高い層も広く巻き込むことを目指してつけられています。

写真:マーチ前に国連大学前に集まる様子

東京マーチの様子

 東京では、コロナ禍前の約3年ぶり、小雨の降る中、年代性別を問わず、約400名がマーチに参加しました。

当日は祝日だったこともあり、東京のど真ん中ともいえる渋谷や表参道にはショッピングやグルメを楽しむ多くの人々が歩いていました。そんな中でのマーチは注目を集め、報道陣も多くみられました。中には「マーチが行われているのを見て参加してみた」という飛び入り参加の人もいましたが、一方でまだまだ気候危機への認識・危機感が広まっていない現状も感じました。

写真:表参道を行進する様子

それでも、マーチでは気候危機への危機感を共有する人々がお互いを直接認識することができ、世間的にも大きな注目を集め、とても意味深いものとなったのではないでしょうか。

ほかの地域でも、横浜や京都でもマーチが行われるなど、様々な催しが企画されました。

若者たちの訴えにこたえ、気候危機への対策を一層強化することが政府や事業者など大人たちには求められています。こうした声にこそ大人たちは「聞く力」を発揮するべきでしょう。

写真:参加者が掲げたプラカード