環境団体などが東京ガスに要望-原発や石炭火力ではなく、再生エネルギーへ
「環境団体などが東京ガスに要望―原発や石炭火力ではなく、再生可能エネルギーへ」
電力小売全面自由化をめぐって、2011年の東日本大震災と東京電力福島第一原子力発電所の事故後に発足した市民のネットワーク組織「eシフト(脱原発・新しいエネルギー政策を実現する会)」では、LNG火力を主力として電力小売を今年からはじめた東京ガス株式会社に対して、「石炭火力発電所の建設をやめて」と訴えるハガキアクションをスタートしました。
東京ガスは2016年4月から、低圧小売を開始していますが、現在の電源構成は天然ガス火力100%です。現在、東京ガスが3分の1出資する千葉袖ケ浦エナジーによって、千葉県袖ヶ浦市に200万kW(100万kW×2基)の石炭火力発電の建設計画がすすめられています。環境アセスメントの手続きでは、環境大臣から「是認しがたい」との指摘も受けた計画ですが、業界団体としてCO2排出係数を0.37kg/kWhの目標をたてたことなどを理由に、計画は着々と建設に向けてすすめられているところです。
eシフトでは、この石炭火力発電所建設計画が
1)大気汚染を引き起こし、健康影響リスクを増大する
2)CO2の排出が甚大であり、気候変動対策と逆行する
3)石炭火力新増設は原発再稼働推進につながる恐れがある
という理由から、中止・撤回を求め、省エネルギー・コジェネレーション・再生可能エネルギーを中心に持続可能な社会への転換をリードしてほしいと訴えています。
また2016年5月12日には、eシフトのメンバー数名で、東京ガス株式会社の環境部を訪問し、環境政策について意見交換し、持続可能な社会にむけて、省エネルギーと再生可能エネルギーを推進してほしい旨を訴えました。しかし、まだその姿勢はかたくなです。
eシフトでは、東京ガスに石炭火力発電所を止めてもらうよう、ハガキアクションへの参加を関東在住の市民に呼びかけていく方針とのことです。