2015年1月8日、熱帯林行動ネットワーク(JATAN)とフロント・ライン・アクション・オン・コール(FLAC)は
オーストラリアのニューサウスウェールズ州にあるレアード州有林での石炭採掘事業を行っている出光興産、伊藤忠、
そして出光興産の事業に融資をしている 国際協力銀行(JBIC)三社本社前で、
採掘事業の停止をもとめるバナーアクションをおこないました。
日本の石炭輸入量の三分の二を担っているオーストラリアの生産現地で何が起こっているのか、
あまり伝えられてこなかった気がします。
州有林一帯では、豪企業ホワイトヘヴン社のモールス・クリーク炭鉱、出光興産によるボガブライ炭鉱など、
豪州国内でも最大規模の採掘プロジェクトが同時進行していますが、これに伴い現地では多くの懸念が高まっています。
貴重種であるコアラの生息地の破壊、土地権を主張する先住民社会に対する深刻な脅威、
森林破壊と石炭燃焼による気候変動のリスク、そしてコミュニティの分断や地下水枯渇の不安・・・
懸念の一部はすでに現実のものとなっています。
これらの事業に対して地元農家、先住民グループ、市民団体やNGOなどが力を合せて
非暴力による抗議活動を根強く展開してきました。
かれらの声に、事業や融資を行っている企業はもちろん、消費国である日本の市民にも耳を傾けてもらいたいと思います。
リンク:
・【1月8日】 JATANとFLACがコアラの生息地を破壊するNSWの炭鉱開発に抗議して、関連企業前でバナーアクションを敢行(JATANプレスリリース、2015/1/6)
・コアラをまもろう モールスクリークから日本へ声を届ける(Flont Line Action Network、英語)
・BLACK HOLE – Feature Documentary Trailer(英語)
現地の様子や反対運動を行う住民のインタビューなどを記録したドキュメンタリー映像
・Healing the scars of mining(オーストラリア放送協会、2014/7/23)
反対運動を行う先住民を取材した映像