福島のエイブル、石炭火力発電所計画をバイオマス専焼に変更
~石炭計画の中止を歓迎。国内石炭火力発電所新設計画1基中止に~
株式会社エイブルが、福島県いわき市好間工業団地で計画していた石炭火力発電所新設計画「いわきエネルギーパーク新設計画」について、石炭混焼からバイオマス専焼発電事業に切り替えたことが判明しました。
本事業計画は、環境アセスメント法の対象11.25万kWよりも規模が下回る11.2万kWの計画で、国のアセスメントの対象からは外れるものの、福島県環境影響評価条例の対象となっていました。2015年12月に評価書が公表されたことで、すべての環境アセスメントの手続きを終えた形となっていましたが、地元住民などから強い反対の声が上がっていたほか、いわき市議会でも反対の立場から追求する質疑が繰り返されてきました。
今回、2018年11月5日、株式会社エイブルが福島県に対して環境アセスメントの手続きにおいて「事業内容修正」を提出し、燃料主を石炭からバイオマス専焼に既知変える旨を通知したことで、燃料転換が明らかになりました。しかし、計画そのものが中止になったわけではありません。木質バイオマス燃料を用いた火力発電に切り替えるとしても、新規の発電所建設という点では懸念が残ります。
本事業計画への懸念については気候ネットワークのプレスリリースをご参照ください。
【プレスリリース】福島のエイブル、石炭火力発電所計画をバイオマス専焼に変更 ~(2019/1/24)石炭計画の中止を歓迎。国内石炭火力発電所新設計画1基中止に~(リンク)
尚、この燃料変更により、2012年以降に把握された日本国内の石炭火力発電所建設計画50基のうち、9基が中止・燃料変更となったことになります(50基中、10基が稼働、31基は建設中もしくは計画中:2019年1月24日現在)。