2014年3月24日、オランダとアメリカは、気候変動や海外で行う低炭素型の開発に対する投資に焦点を合わせた共同声明を発表しました。この新たな動きにより、各国政府や金融機関が国外への石炭融資を離れ、代替エネルギーへ向かう流れがさらに勢いづいています。
今回の声明は、約半年前の2013年9月、オバマ米大統領と北欧5ヵ国は国外が、(まれな状況を除き)石炭火力発電所への公的融資を止め、低炭素型エネルギーシステムへ転換する共同声明を発表したものに続くものです。このことは、オランダが、アメリカや英国等のように、石炭融資停止を通じて、危険な気候変動を回避しようと努力する国の1つに加わったことを意味しています。
声明の中で両国は、気候変動問題に対する取り組みを協働して続けることで、2015年にパリで開かれる第21回国連気候変動枠組条約締約国会議(COP21)で気候変動対策の合意が実現することを期待しています。各国の政府や金融機関が石炭から離れ、クリーンエネルギーに向かっていく勢いはますます強まっており、残る国々や金融機関へのプレッシャーが一層大きくのしかかってきています。
日本は、今もなお、国外の石炭火力発電所に対する世界一の融資国であり、その責任の大部分を負うのが日本最大の国際金融機関である国際協力銀行(JBIC)です。ワルシャワで開催されたCOP19では、極端に低い温室効果ガス排出削減目標を発表して世界を落胆させた日本政府。COP21までにどのような手段を講じるか、世界は注目しています。
出典:
気候変動と海外における低炭素型投資への移行に関する米国・オランダ共同声明、2014年3月24日
http://www.rijksoverheid.nl/documenten-en-publicaties/convenanten/2014/03/24/joint-statement-by-the-united-states-and-the-netherlands-on-climate-change-and-financing-the-transition-to-low-carbon-investments-abroad.html